大型ドローンのデモを視察したのでその報告。デモが行われたのは、ウインチ型ドローンと投てき型ドローン。山の中のキャンプリゾート等での運用を想定したもので、会場は「おんたけ休暇村」。
航空法上ドローンは地上150mの高さで飛行高度が制限されている。高山越えは、地表面から150m以下を保って飛べば問題ない。なので、起伏のある山岳地でも地上高150m以下を維持すればどこでも飛べる。
ウインチ型ドローン
ウインチ型ドローンはドローン下部にウインチを備えている。


ウインチの荷重は40kgまで対応するが、十分な飛行時間(20分程度)を確保するためには30kgに抑える必要がある。ウインチワイヤー長さは20m。

今回のデモでは2リットルのペットボトル6本、計12kgを吊り上げていた。
投てき型ドローン
投てき型ドローンは、目標物に目的別ボールを投げる事を目的としたドローン。

投てきするボールとしては、獣害ボールと消火ボールが体表的なものとなる。獣害ボールの中には凍らせたゼラチン状薬剤が入っており、対象となる獣が嫌がる物質(匂い)を発生する。対象となる獣によってボール種別が異なり、投てき後その薬剤が解け匂いを発生する。消火ボールは文字通り粉末消火剤が入ったボールで、火元に投てきすることで初期消火を行う。


投てき型ドローンは、複数のボールを装填することが出来る。一球ずつ投てきする。以下のビデオではソフトボールを投げている。
獣害ボールと消火ボールの投てきデモ。このドローンにはスピーカーが付いており、そのスピーカーから無線を使って拡声(獣を威嚇するなど)することができる。
このデモの意味
このデモは本番セッションの予行演習だった。そもそも、なぜこのデモが求められているのか。
会場となった「おんたけ休暇村」は御岳山の麓、標高およそ1,450mの森の中にあり、キャンプ場を併設している。やっかいなのは熊に代表される獣だ。特に熊は人に危害を加え、被害が発生すると営業収益に影響を与える。実際、この日会場に向かう途中、小熊が車の前を横切った。本館施設ロビーの前は獣除けの電柵が設置されていた。しかし、車道や林間の遊歩道など、すべてを電柵で囲うことは現実的ではない。


そこで期待されるのがドローンだ。この施設のような林間キャンプリゾート施設において、ドローンは以下の役割を担う想定だ。
① 物流(本館施設とキャンプ施設との間の物資運搬など)
② 監視(施設敷地内の獣出没や火災発生の探知、トレイルでの救援要請など)
③ 投てきによる対処(獣害ボールや消火ボールによる対処)
今回デモを行ったのは株式会社For Nature、王滝村に合宿型ドローンスクールを持っている。二等無人航空操縦士の免許ならば1週間程度の入学で取得できるとのことだった。

まとめ
災害時のドローン利用は、災害緊急物資の運搬に加えて災害状況の確認などで期待されている。これに加えて、昨今報道が頻繁に行われている熊被害を鑑みれば、ドローンの持つ可能性について幅広く考えてみる必要があると思う。


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