和村田んぼの均平作業

げん(元)ちゃん

和村に行ったらトラクターを運転する元ちゃんに遭遇。トラクターをゆっくり動かしてる。何をしてるんだろう。

たまたま通りかかったご近所さんに聞いてみた。「げんちゃんは田んぼの凸凹を平にしてるみたいだよ」。田んぼの畔に下りて行って元ちゃんの様子を観察。一度耕した田んぼに水を張ってから、そこを平にしているようだ。

後から元ちゃんに聞いたらこの作業を均平(きんぺい)ということを教えてくれた。
でも均平って何?ChatGPTに「田んぼの均平ってなんですか」と聞いてみた。

田んぼの「均平」という言葉は、農業における作業の一つを指しています。具体的には、田んぼの土地を平らに整えることを指します。

田んぼでは、稲作などの作物を栽培するために、土地を水田として利用します。しかし、土地にはくぼみや凹凸がある場合があり、水が偏って流れたり、栽培作業がしにくかったりすることがあります。そのため、田んぼの土地を均等に整え、水の流れを均一にするために、「均平」作業が行われます。

均平作業では、主に次のような作業が含まれます。

● 土地のくぼみや盛り上がりを埋める: 土を運んでくぼんだ部分を埋めたり、盛り上がった部分を削ったりして、地面を平らにします。
● 水路の整備: 田んぼに水を供給するための水路や排水路を整備し、水の流れを均一にします。
● 田んぼの区画整理: 田んぼを区画ごとに分けて管理する場合、区画の形状や面積を整えます。
これらの作業を行うことで、田んぼの土地が均等に整い、水の供給や排水が効率的に行われるようになります。それによって、作物の生育や収穫が円滑に進むことが期待されます。

なるほどね。でも生まれて初めて「均平」って単語を聞いたのであった。

しかし、よく見る田んぼの代掻きはトラクターで土を混じりながら後ろのリヤカバー(これ、均平板と呼ぶことが後から分かった)で平らにしていくんだと思ってたんだけれど、元ちゃんのやり方はちょっと違う。一度混じった田んぼの土をリヤカバーだけで平らにしている。

元ちゃんに均平の目的について聞いてみた。元ちゃん曰く、その目的は以下の二つ:

● 稲の分けつのばらつきを抑える
● 雑草の発生具体を平均化して処理しやすくする

稲の分けつって何?ネット検索でしらべてみると、農林水産省の子供向け稲栽培方法(分かりやすい)のページには以下が書かれていた。

稲の分けつって何?ネット検索でしらべてみると、農林水産省の子供向け稲栽培方法のページ(分かりやすい)には以下が書かれていた。

株(かぶ)が育ってくると、茎(くき)の根元から新しい茎(くき)が生えてきます。これを分け(ぶんけつ)と言いますが、イネは、この茎(くき)が20本ぐらいになるまで、分けつ(ぶんけつ)をくりかえします。

分けつがばらつくってことは、太い稲と細い稲ができるって事なんだね。げんちゃん曰く水が深いと分けつしにくいんだとか。結果的に田んぼ表面に凸凹があると分けつにばらつきが出てしまう訳なんだね。

雑草も水が浅いところはモワッと生えるから厄介になるらしい。まだらになった雑草は煩わしいもんね。

この均平を行ってから水を張って田植えをするんだね。で、元ちゃんは数日後には田植えをするって言ってた。また来なきゃ。

追伸 2023年6月16日

今日も和村に行く用があって、トラクターを洗って片付をしている元ちゃんに会った。

立ち話しながら元ちゃんから、良いコメを作る3つのポイントを教えてもらった。

● 秋にちゃんと耕うんをする
● 春にしっかりと代かきをする  
● 当然のことながら良い苗を作る

でも、今年から新たに始めた小川の田んぼが思いの外手間が掛かってしまい、今年は去年よりも時間の余裕がないとのことだ。しかし、代かきはとっても大事。なので昨日は自分と会った後、午後5,6時間代かきをしてたそうだ。

この代かきで特別な土の層を作るんだそうだ。この層、自然農法センター(松本にあるそうだ)は機械的トロトロ層と呼んで、民間稲作研究所は層状沈降層と呼ぶそうだ。いずれも雑草を出さないことを目指しているんだって。理屈はこう:混じった泥は重たい物から沈んで、次に種子が沈んで、その上に粘土層がのる。この粘土層が5ミリ以上の厚さになれば、種子が発芽しないそうだ。発芽には光が必要で5ミリ土の層が乗れば光は通さないのがその理由。
なるほど、元ちゃんはこの粘土層の厚みをイメージしながら代かきしてるんだね。すごいねー。

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