和村の田んぼに行ったら元ちゃんが棒を持って田んぼの中で何かやってる。

草削り棒(製品名は不明)を使って田んぼの草取りをやっているようだ。
草削り棒は畑などで地面を削って雑草を取る道具だ。

この作業でロックオンしていたターゲットはコナギだそうだ。コナギは稲よりも栄養吸収能力が高くて、いっぱい生えると稲が栄養不足になるそうだ。おまけにこのコナギは鬼のように種をつけるそうで、その数40万粒/㎡とか。恐ろしい数だ。だから早めの処置がよろしいようで。

でも、コナギが生えてくるってことは有機の田んぼになった証拠でもあるそうだ。農薬や化学肥料をつ使う、いわゆる慣行農法の田んぼは有機物がすくないので、有機物を好むコナギには住み難い所らしい。ということは嬉しい悲鳴ってことか。
この後小川の田んぼにも行くって言うので付いていった。ここでは「はったんどり」の実演を見せてくれた。この道具「はったんどり」っていう名前らしいが、その名前、多分生まれて初めて聞いた。

この「はったんどり」は元ちゃんのお父さんの手作り道具だそうだ。ホームセンターで材料を買って作ったんだって。草を掻きむしって取るように、裏にはステンレス板を曲げたブレードが付いてる。

しかしこの柄、とってもいい味出してる。手作り感がプンプンする。まるで民芸品みたい。

今までチェーン除草機や田車を見せてもらってきた。チェーン除草機は元ちゃんのお手製。やっぱり農薬を使わない有機農法は雑草との激しい闘いなんだね。


ところで、小川の田んぼの稲はしゅっすい(漢字だと出穂)が始まってしまったとこかで、元ちゃんの悩みの種になっているらしい。つまり、期待よりも早く穂が付き始めたということだ。よく見ると、とても低い位置に稲穂が現れている。よく分かっていない素性の稲はその栽培も試行錯誤が多いようだ。これじゃ稲を干す「はざ掛け」ができないかも、、、と、悩みの尽きない元ちゃん。


元ちゃん曰く、このしゅっすい(出穂)時期は田んぼの畔の草刈りタイミングにも大きく影響するんだって。畔の草刈りはしゅっすいの2週間前までに終わらせるのが基本らしい。というのも、畔の草を刈ると、そこにいたカメムシ等の虫が稲の方に移動するんだけど、しゅっすい(出穂)が始まる頃の稲は虫たちにも居心地が良いそうで、そのまま稲に定住してしまう危険があるそうだ。そんな、いつ起きるか分からないしゅっすい(出穂)の前に行う作業の段取りなんかできないよね。。。草を刈ったばかりなのに(トホホ)。

有機農法に加えて、一般的に広く栽培されていない稲を育てるのは超ムズカシーんだね。
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